串の坊のライン

 今でこそ四季とりどりの串カツ百撰の内約三○種等と商賣させてもろとりますが、矢ッ張り串カツは冬の風物詩の様な氣がいたしてなりません。
 昔、大阪の町中に霜枯れの冬の灯ともし頃ともなりますと、小学校の屏際など電車道にそった窪だまりの葦簾張りに「二カツ」「三カツ」の赤提灯が夕暮れからともったもんでした。「二カツ」それは一本二錢の串カツでっせ。上等の店が「三カツ」三錢でした。肉とジヤガ芋と玉ねぎの串カツしかおませなんだけど、キャベツだけはブツに荒々しう切って長方のホーローバットに大盛に入っとりましたなア。
 私の生れ育ったところが囃喉場(大阪の昔の魚河岸)でしたさかい、馬方、船ど衆や、小廻し丁稚さん等が、揚げたてのアツアツをドボドボにソースつけてフーフーゆうて喰べてはったもんだす。
揚げる一

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